40代療法士|面接でおさえるべき5つのポイントとキラー質問とは

転職活動中、面接は間違いなく最大の山場です。

必死にリサーチして、職場見学もして、「ここだ!」という職場を見つけても、面接に受からなければ働くことはできません。

特に40代の場合は転職先で定年まで勤める可能性も高いので、「職場を選び抜き、面接までいったけど失敗しました」という事態は絶対に避けたいところ。

おだかすみ

そんなアラフォー療法士さんの力になりたい!

この記事では、30人以上の療法士の面接を行い10人採用してきた経験を持つ筆者が

  • 面接官は何を重視しているのか
  • 当日取るべき行動
  • 40代の合否を分ける質問と回答例

を解説しています。

この記事を読めば、忙しい日々の中でもムダなく面接準備を進めることができますよ。
理想の職場で働く未来のために、ぜひ最後までお読みください!!

目次

面接官が重視しているポイント5選

面接は、単に「働きたいです」と伝える場ではありません。
採用する側も、「この方は職場に合うだろうか」「一緒に働きたいと思えるだろうか」といった視点で、真剣に求職者を見極めています。
ここでは、面接官がどのようなポイントを重視しているのかをお伝えします。

1. 職場に溶け込めるかどうか

リハビリの現場では、スタッフ間の連携が非常に重要です。面接では、チームワークを大切にできる方かどうか、柔軟性や協調性を持って患者さんやそのご家族と接することができるか、といった点が注目されます。

表情や言葉遣い、受け答えの雰囲気から、自然とその人柄が伝わることも多いです。
固くなりすぎず、自分らしさを出せるといいですね。

2. 論理的に考えて説明することができるか

リハビリ職には、患者さんの状態を正確に把握し、必要なアプローチを計画・実行する力が求められます。また何か物事を進める時に、周囲にわかりやすく説明する能力は必須です。そのため、面接では「この人は論理的に物事を考え、筋道を立てて説明できるだろうか」という点が重視されます。
結論を先に伝えその理由を簡潔に補足するスキルは、面接だけでなく実際の業務でも役立つ大切な力となりますよ。

「伝えたいポイントをどう分かりやすく話すか」を意識して臨みましょう

3. 健康状態に問題がないか

患者さんに直接触れる仕事ですので、健康面に関する確認は欠かせません。視力聴力に問題がないか、体の動きに不自然な点はないか、ある程度のストレス耐性があるかどうかを面接官は観察しています。
これは長く働けるかどうかを判断するためだけではなく、職場として無理なく働ける環境を提供するためでもあります。

健康に関する質問があった際は、正直に答えることが大切です

4. 成長意欲があるか

40代は即戦力として期待される一方、現場では新しい知識や技術を求められることも多いです。時には若手から学ぶ場面も出てくるかもしれませんが、そうした状況でも「自分の成長」に焦点を当て、柔軟に学び続けられる姿勢が重要となってきます。

目指す資格やキャリアに関する質問に対しては、「まだ成長したい」という意欲を具体的に伝えるましょう

5. 謙虚さを持っているか

いくらスキルが優れていても、プライドの高すぎる人はチーム全体に悪影響を与えます。自分の成長のことばかり見ている人は、チーム全体の成長を見ることが難しいためです。
面接では謙虚さを忘れず、「チームの一員としてどう貢献できるか」を示すことが大切です。

ただし「もうこの歳なので〜」と卑屈な発言を繰り返すのは逆効果なので、注意が必要です


これらの点で面接官を安心させることができれば、面接を通過できる可能性はかなり高まります!
次は面接官に好印象を持ってもらえる行動について解説していきますよ。

面接官に好印象を与える5つの行動

面接対策=質疑応答対策、と考える方は多いですが、実は「何を答えるか」でなく「どんな人が答えるか」で合否が分かれる場合があります。

ここでは面接官に好印象を与えるために、当日取るべき行動についてご紹介します。

好印象を与える5つの行動
  • 時間に余裕を持って行動する
  • 面接官全員に目線を配る
  • 笑顔を見せる
  • 自分らしさを適度に出す
  • 最後にお礼と意欲を伝える

1.時間に余裕を持って行動する

そんなの当たり前!と思われるかもしれませんが、意外とできていない方が多いです。
何かイレギュラーなことが起こっての遅刻だったとしても、言い訳する暇もなく面接は始まります。
マイナスな印象を引きずった状態からのスタートは思っているよりもずっと不利なもの。

当たり前の話ですが、面接時間の10〜15分前には到着するように心がけましょう。

おだかすみ

何が起こっても遅れないよう、時間にたーっぷり余裕を持って!

面接官全員に目線を配る

面接では、面接官が複数いる場合がほとんど。ですが、質問してきた相手の方だけを見て話す人は多いです。

こひつじさん

質問してきた人に答えるだけじゃダメなの?

おだかすみ

その場にいる面接官全員が、あなたの解答を真剣に聞いていることを忘れないで!!


挨拶や質問に答える時には、面接官全員に均等に目線を配るよう心がけましょう。こうすることで「誰にでも公平に接する姿勢」を示せるだけでなく、誠実さをアピールすることにもつながります。

笑顔を見せる

面接中に緊張してしまうのは当然のことです。しかし面接官も人間ですので、相手がニコリともしない人だと警戒しますし、笑顔を見ると安心します。
面接官が安心すると面接自体の雰囲気が柔らかくなり、求職者の緊張も和らぎ、といった具合に、笑顔によって良いスパイラルが生まれます。

こひつじさん

ど、どのタイミングで笑えばいいの?

おだかすみ

おすすめは自己紹介の時だよ

自己紹介後に笑顔で「以上です。今日はよろしくお願いします。」と笑顔で付け加えるだけで、雰囲気が和らぎ良いスタートが切れますよ。

自分らしさを適度に出す

面接では、完璧な回答を目指すよりも、「正直に答えよう」という姿勢を示すことが重要です。たとえば、「正直に申し上げますと、~という点で悩みました」といったように腹の内を少し話すと、人間味が伝わり、面接官に安心感を与えることができます。

こひつじさん

言葉に詰まっちゃっても大丈夫?

おだかすみ

丸暗記した文を話すよりむしろ真実味が出るから、全然大丈夫!!


「この人は誠実に答えようとしている」と感じてもらえれば、すべての回答に真実味が生まれ、信頼を得やすくなりますよ。

求職者からの質問の後にお礼と意欲を伝える

面接官も人間ですので、素直にお礼を伝えられたら嫌な気はしません。
具体的には、求職者からの質問タイムの最後に「ご丁寧にお答えいただき、ありがとうございました」と感謝の言葉を伝えることをおすすめします。


さらに「今回の面接を通じてこちらでで働きたい気持ちが強まりました」といった一言添えると、かなり好印象を残した状態で面接を終えることができます。
終わりよければ全てよし、という言葉がありますが、面接も終わり際が肝心
最後にいい印象を与えることで、ちょっとした失敗はチャラになりますよ。


以上のポイントをしっかり押さえて、面接官と良い関係を築いてくださいね。
どれも簡単なことですが、面接の通過率が上がる・入職後の人間関係がスムーズに進みやすくなど、得られるメリットは大きいですよ!

【解答例あり】40代の合否を分けるキラー質問とは

それでは次はいよいよ質疑応答の対策です。

おだかすみ

キラー質問って知ってる?

こひつじさん

よく分からないけど、名前がこわい、、

おだかすみ

回答次第で合否をわける可能性が高い質問のことだよ

キラー質問は、求職者の本音を引き出し、職場とのミスマッチを未然に防ぐことを目的に、多くの企業で使われています。

40代の求職者の場合は、以下のような質問で本音を見極めようとする場合が多いです。

40代の合否を分けるキラー質問
  • 「これまでの職歴と実績を教えてください」
  • 「多職種連携で困った経験はありますか」
  • 「転職理由を教えてください」
  • 「将来のキャリアビジョンを教えてくたさい」
  • 「成功体験と失敗体験を教えてください」

それぞれの回答のポイントと回答例を見ていきましょう。

1. 「これまでの職歴と実績を教えてください」

若手であれば職務経歴書を確認するだけで十分ということも多いですが、40代の場合はこれまで仕事してきた期間が長い分、より突っ込んだ質問を受けることがあります。

面接官が見ているところ
  • 即戦力として活躍できるかどうか
  • 自身の経験を客観的かつ具体的に説明できるか
  • 実績が職場のニーズにマッチしているか

解答のポイント:

  • 実績を具体的な数値やエピソードで伝える
  • 応募先での貢献を意識して話す

回答例:
「これまで急性期病院で10年間勤務し、患者さんの在院日数を平均5日短縮するプロジェクトをリードしました。この経験を活かし、貴院でも効率的かつ質の高いリハビリを提供したいと考えています。」

NG例:
「多くの患者さんを笑顔にしてきました」といった漠然とした回答

おだかすみ

職務経歴書がバッチリ書けていれば、その内容を自分の言葉で話すだけでOKだよ!!

職務経歴書の書き方については、こちらの記事で解説しています。

2. 「多職種連携で困った経験はありますか

協調性、問題解決能力、基本的なコミュニケーション能力を確認するために聞かれる質問です。
この別のパターンで「苦手な相手にはどのように対応していましたか」といった質問をされる場合もあります。

おだかすみ

質問の意図を理解して回答することが大切だよ

面接官が見ているところ
  • チームの一員としての協調性があるか
  • 問題に対して冷静かつ建設的に対応できるか
  • 多職種とのコミュニケーション力

解答のポイント:

  • 困難な状況を簡潔に伝える
  • 対応策とその結果をセットで説明する

回答例:
「看護さんにリハビリの意図がうまく伝わらず、関係作りに苦慮した経験があります。その時はまず上司に相談し、看護計画に沿う形でのリハビリを提供していること・お互いの目的は一致している点が多いことを伝え、協力しやすい体制作りに取り組みました。」

NG例:
大変だったことだけを伝え、対応策がない回答

3. 「転職理由を教えてください」

答えにくいかもしれませんが、転職の場合ほぼ100%聞かれる質問です。
感情的にならず、理由・目的・今後の希望を論理的に伝えることが大切です。

面接官が見ているところ
  • 転職理由が論理的に説明できるか
  • 応募先に求めていることが明確か
  • ミスマッチのリスクが低いか

解答のポイント:

  • ネガティブな理由もポジティブに言い換える
  • 応募先での成長意欲を示す

回答例:
「これまで急性期病院で10年以上勤務してきましたが、家庭の事情で働き方を見直す必要が生じました。子どもが進学期を迎え、勤務時間や場所の調整が必要になったため、長く働ける環境を求めて転職を決めました。」

NG例:
・「残業が多すぎて家庭と両立できなかった」などネガティブな理由のみを強調する
・「環境を変えたかった」など曖昧で具体性のない回答

4.「将来のキャリアビジョンを教えてください」

面接官が見ているところ
  • 入職後どんな仕事を任せることができるか
  • 長期的に働く意欲やビジョンがあるか
  • 向上心や目標に向けた計画性があるか

解答のポイント:

  • 自分の成長が職場への貢献につながることをアピールする
  • 40代ならではの経験やスキルを活かしたキャリアプランを意識する

回答例:
「40代となり、これまでの経験を基に後輩育成やチーム全体のスキル向上に貢献していきたいと考えています。将来的には、管理職や教育担当として、組織全体の成長に寄与できるポジションを目指したいと考えています。」

こひつじさん

いやいやいや、こんな立派な目標なんて持ってないよ!
とりあえず形だけでもこんな感じで答えるべき?

おだかすみ

面接で思っていないことを答えるのは絶対ダメ!
そんな人はこんな回答でどうかな?

出世を希望しない場合の回答例:
「正直なところ、これからのキャリアで具体的な役職や資格の取得を目指しているわけではありません。
ただ、これまでの経験を活かしながら、日々の業務で患者さん一人ひとりに丁寧に向き合い、リハビリを通じて少しでも多くの笑顔を引き出したいという思いが強いです。
そのために必要な技術や知識があれば、積極的に学んでいきたいと考えています。」

この回答のポイント

  • キャリアビジョンが特になくても、 現場での実直さ患者さんへの思い を伝えることで誠実さをアピールする。
  • 「目標がない=成長意欲がない」と捉えられないように、 日々の積み重ねや姿勢が自身の大切な価値観であること を明確にする。
  • 面接官の不安を解消するために、 前向きな姿勢勉強していく意欲 を示す。

ここでは両極端な意見を述べる回答例を並べましたが、自分がどうしていきたいのかを考え、正直に回答することを強くお勧めします。

おだかすみ

回答次第で、入職後どんな仕事を任せていくかを面接官は考えているよ

5. 「成功体験と失敗体験を教えてください

これも多く聞かれる質問です。40代の場合、面接官は失敗体験の方を特に重視しています。

面接官が見ているところ
  • 成功体験から得た強みやスキル
  • 失敗をどう乗り越えたか、学びをどう活かしたか
  • 自己改善能力や責任感

解答のポイント:

  • 成功と失敗を1つずつ簡潔に話す
  • 失敗から得た学びを具体的に伝える

回答例:
「成功体験として、事故防止対策委員会に所属し、ご利用者さんの生活サイクルに合わせた対策を提案することで転倒事故発生率を軽減させることに成功しました。
一方失敗体験として、ご家族の意向を十分確認せずリハビリ計画を立てたことで、ご家族の信頼を損なったことがあります。それ以降、患者さんだけでなくご家族ともできるだけ直接会ってお話しする時間を確保し、信頼関係を築くことを心がけました。」

NG例:
「失敗した記憶は特にありません。昔から器用なタイプで、特に大きな問題なくやってきました。」

生きている以上、失敗をすることは誰でもあります。
自分の失敗と向き合い次の行動を変える人は、人として信頼できます。逆に「失敗しない」という人は、失敗に対するセンサーが弱っているのではないかと捉えられてしまうでしょう。

こひつじさん

うまく答えられるかな〜…

おだかすみ

話の途中で止まったり考えたりしても受かる人はたくさんいるよ。話のスジが通っていれば大丈夫!!

面接で即不採用となる人の共通点

面接の合否は面接官との相性やどんな人材を求めているかによっても変わるので、「これをやったら絶対合格!」という虎の巻は存在しません。
しかし、これをしてしまっては即不採用、という地雷は存在します。

こひつじさん

ぜったい地雷は踏みたくない…


ここでは筆者が実際に面接をしてきた中で、面接終了直後に不採用と結論が出た人の特徴を解説します。

おだかすみ

これを読んで、ぜひ地雷を回避してね

受け身の姿勢

面接の最後、逆質問の場で、福利厚生や年休、残業についての質問ばかりする人はNGです。
なぜなら面接は【面接官が求職者を評価する】場であって、【求職者が職場を評価する】場ではないからです。

あなた私に何をしてくれますか、という受け身姿勢の人を採用したいとは誰も思いません。
面接の場ではあくまで「自分がこの職場でどのように貢献できるか」を伝えることに集中しましょう。

おだかすみ

職場の評価は、見学の時にゆっくりどうぞ

清潔感がない

シワのある服装や乱れた髪、汚れた靴などは、どれだけ優れたスキルや経験を持っていても大きなマイナス要素となります。
汗っかきさんなのにハンカチを持っておらずダラダラ汗を流しっぱなし、という方もいました。
残念ながらそのような方は即NGです。

40代は特に年齢を重ねた印象が見た目に表れやすいため、清潔感を意識した服装や身だしなみが必要です。

こひつじさん

面接の前には鏡の前で身だしなみをチェック、だね

プライドが高すぎる

自分の経歴をアピールすることは大切ですが、プライドが高すぎる人はNGです。
そのような人は周囲を見下す傾向があり、チーム全体の空気が悪くなる要因となるからです。

管理職の求人でもないのに「これまで管理職をしていたので…」と自分の地位や過去の役職を強調しすぎると、「柔軟性がなく協調性に欠ける」と判断されてしまいます。

どんな職場でも、周囲の空気を悪くする人の採用は避けたいところ。40代は若手よりも周囲への影響度が高いため、謙虚な姿勢をぜひ貫いてください。

最後の一押しはお礼状で

こひつじさん

面接終わったぁぁぁ!
よーし、一杯飲みに行こう!

おだかすみ

ちょっと待って!!
最後にもうひと仕事、採用率に直結するお仕事があるよ!

お礼状とは

お礼状とは、面接が終わった後に採用担当者に送る手紙のことです。
手紙でもメールでもいいですが、おすすめは特別感のある手紙。メールで送る場合は、本文で「少しでも早く感謝を早く伝えたい」という思いを含めることで丁寧さをアピールするといいですね。

お礼状で得られる効果3つ

お礼状を書くことで得られる効果はこちらです。

お礼状で得られる3つの効果
  • 採用担当者に強い印象を与えられる
  • 感謝の気持ちを具体的に伝えられる
  • 面接後の評価をプラスにするきっかけとなる

詳しくは別記事で解説しています↓↓

まとめ

以上、40代療法士が面接を通過するためのポイントをいくつかご紹介してきました。

面接官もこれから長く働いてもらう人を選ぶために、真剣にあなたと向き合っています。

好印象を与える5つの行動
  • 時間に余裕を持って行動する
  • 面接官全員に目線を配る
  • 笑顔を見せる
  • 自分らしさを適度に出す
  • 最後にお礼と意欲を伝える

これらを忘れずに、ぜひ面接官と良好な関係を築いてください。

特に注意したい質問は以下の通り。

40代の合否を分けるキラー質問
  • 「これまでの職歴と実績を教えてください」
  • 「多職種連携で困った経験はありますか」
  • 「転職理由を教えてください」
  • 「将来のキャリアビジョンを教えてくたさい」
  • 「成功体験と失敗体験を教えてください」

これらの問いの答えを考える時間は、自分自身と向き合う大切な時間にもなります。
ぜひ腑に落ちるまで質問と向き合ってみてくださいね。

おだかすみ

あなたの挑戦がうまくいくことを、心から願っています!

最後までお読みいただきありがとうございました。
またお会いしましょう!!

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この記事を書いた人

・言語聴覚士 18年目
・リハビリ科管理職 2年目

老健→特養→病院勤務を経てリハ科のリーダーに就任。30人のリハビリ職員と、ゆるく正しく穏やかに働く道を模索中。


療法士のやりがいと年収をあげるヒントを発信しています。人生100年時代を生きる療法士が、心と体を守ってすこやかに働けますように。

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