いま転職活動をしている or 転職活動に興味がある療法士の皆さん、こんなお悩みはありませんか?
?「転職活動を始めたけれど、職務経歴書ってどう書けばいいのかわからない」
?「自分の経験が次の職場でどれくらい評価されるのか不安」
?「採用者はどんなポイントを重視しているの?」
履歴書は書いたことあるけど、職務経歴書って何?
書くのめんどうだし、履歴書だけでもいい?
確かにめんどうだけど、転職を成功させたいなら必須だよ!!
職務経歴書を書くのは正直めんどうです。が、がんばるだけの価値が職務経歴書にはあります。
転職の内定率をあげるために、今、多くの求職者さんがこの職務経歴書を提出しています。
採用者側としても職務経歴書は重要資料。
そしてこの職務経歴書、実は「採用者に刺さる」場合と「全く刺さらない」場合とが明確に分かれます。
私はリハ職30人以上の医療法人でリハビリ科長を務めています。
これまで療養型病床・老健・特養で働いてくれる療法士さん10人の転職を受けて入れてきており、職務経歴書も数多く目にしてきました。
採用者の視点で見ると、「こう書けば伝わる」「この書き方は残念」というポイントがはっきり分かれています。
結論、この記事を読めば「刺さる職務経歴書」が作れるようになります!
この記事では、採用者目線で「刺さる職務経歴書」と「刺さらない職務経歴書」の違いを具体例を交えて解説します。さらに、自分の経験を最大限アピールする方法もご紹介します。
この記事を読んで、職務経歴書の完全攻略を目指しましょう!!
採用者が考える、職務経歴書の重要性
まず採用者としてこれまで数多くの職務経歴書を拝見してきた筆者の経験から、一言いわせていただきます。
採用者は、提出された職務経歴書を穴があくほど読み込んでいます!
決して甘く見ず、あなたの全てをアピールしてください!!
…いきなり重いよ。
どういうことなの?
職務経歴書が重要視される理由
職務経歴書は、あなたの経験やスキルをただ伝えるだけの資料ではありません。採用担当者にとっては「応募者のプレゼン資料」であり、次のポイントをチェックする大切な書類です。
- 即戦力として期待できる経験があるか
採用者は、「この人なら現場で活躍できる」という安心感を求めています。そのため、あなたが持つスキルや経験が、職場のニーズに合っているかを重視します。 - 企業や施設の価値観や目指す方向性に共感しているか
職務経歴書からは、応募者の仕事への姿勢や価値観も読み取られます。単にスキルが優れているだけではなく、職場の雰囲気や目指す方向に合った人材かどうかも見られています。 - 信頼できる成果を示しているか
曖昧な表現や抽象的なアピールでは、採用者に確信を与えることが難しいです。数字や具体例で裏付けられた成果があれば、説得力が大きく増します。
単純に自分の業務内容だけ箇条書きにすればいいんだと思ってたよ
簡潔にまとめるのも大事だけど、それだけだと一緒に働いた時のイメージが持てないんだ
採用者の本音
正直なところ、採用者は「職場にどれだけ貢献してもらえるか」を重視しています。職務経歴書がしっかりと作り込まれていると、次のような印象を持ちます。
- 「この人はきちんと相手のことを考えられる人だな」
職務経歴書に応募先のニーズを踏まえた内容があれば、採用者は「この人は役に立とうとしてくれている」と感じ、採用を前向きに考えます。 - 「この人にはこういう仕事を任せられそうだな」
職務経歴書から応募者の役割や活躍のイメージが明確に伝わると、具体的な配置や業務内容をスムーズに検討できます。
一方で、応募先のことを考えずに作られた職務経歴書は、「採用後のミスマッチが起きるのでは?」という不安を抱かせてしまいます。
職務経歴書で信頼を得るために
採用者に「自分を採用するべき理由」を示すためには、職務経歴書に書かれた内容を信頼してもらう必要があります。ただ経験を並べるのではなく、次のポイントを意識しましょう。
- 応募先のニーズに沿った内容にカスタマイズする
- 具体的なエピソードや成果を盛り込む
- 読み手を意識し、簡潔で分かりやすい文章にまとめる
こうした工夫があれば、職務経歴書は採用担当者に「読んでみたい」「直接会って話したい」と思わせる武器になります。
刺さる職務経歴書の特徴 3選
採用者に「この人にぜひ来てほしい!」と思わせる職務経歴書には、共通する3つのポイントがあります。この章では、その特徴を具体例とともにご紹介します。
- 応募先で役に立つ経験やスキルを具体的に記載されている
- 成果やプロセスが詳細で、イメージしやすい
- 実績を数字で表し、具体的な成果を明示されている
1. 応募先の企業や施設のニーズに合致している
職務経歴書の最大の目的は、「応募先にとって必要な人材である」と伝えることです。刺さる職務経歴書は、応募先が求めるスキルや経験を持った人材であることが明確に書かれています。
例えば、高齢者向け施設では「福祉用具の選定」「日常生活動作の指導」「集団レクリエーションの企画・運営」などが求められる一方、整形外科クリニックでは「徒手療法」「物理療法」「患者への指導」といった専門的なスキルが重視されます。
応募先の特徴を踏まえた上で、“ここで役立つ経験を積んできました”という実績をアピールすることが重要です。
具体例を見ていきましょう。
急性期病院で勤務してきたこちらの男性が、職務経歴書を書くとします。
・1日の目標単位数は18単位
・在宅復帰支援の経験あり
・入院患者さんの大半は高齢者
・職場の勉強会に月1回参加している
応募する職場によって、書き方がガラリと変わってきます。
具体例1 : 高齢者施設に応募する場合
繰り返しになりますが、応募先に即した経験やスキルを強調することがポイントです。
数字の実績は評価されますが、高齢者施設のニーズには直接関係しないため、いまいち響きにくい内容です。
一方、こちらはいかがでしょうか。
この例では、応募先が必要とするスキル(高齢者ケアや在宅復帰支援)に焦点が充てられています。
具体例2 : 整形外科クリニックに応募する場合
整形外科クリニックでは、個別リハビリテーションや専門的な治療スキルが重視されます。そのため、対象患者へのアプローチやスキルを具体的に記載することが効果的です。
在宅復帰支援の経験は素晴らしいですが、整形外科クリニックのニーズに直結しない内容のため、アピール効果が低くなります。
この例では、整形外科特有のスキルや向上心をアピールしています。
このように、同じ経験でも応募先のニーズに合わせて表現を変えることが、刺さる職務経歴書を作成するポイントです。応募先が求める人物像をよくリサーチし、効果的にアピールしていきましょう。
2. 具体的かつ詳細なエピソードが書かれている
抽象的な表現ではなく、具体的なエピソードがあると、採用担当者に「この人がどう貢献できるのか」というイメージを持たせやすくなります。
一見正しい内容ですが、「具体的に何をしたのか」が伝わりません。採用担当者は、応募者が施設でどのように貢献したのかをイメージできず、印象が薄くなってしまいます。
この例では、具体的な活動内容(グループリハビリ)とその対象(週1回・5名)、さらに成果や利用者の反応までが記載されています。採用担当者が「どのように活躍するか」をイメージしやすい構成です。
このように、「いつ」「どのように」「何を達成したのか」を盛り込み、応募先に即した内容に仕上げることが大切です。内容が抽象的すぎると、採用担当者の印象に残りにくい点に注意しましょう。
3. 成果が数字で表されている
数字やデータで成果を示すと、応募者の実力が客観的に伝わります。採用者は、「どれくらい」「どの程度」といった具体性に基づいて、応募者の貢献度を測ることができます。
数字で成果を示すことは、特に即戦力が求められる職場で重要です。ご自身の業務を振り返り、アピールできるデータを探してみましょう。
これらの特徴を踏まえて、採用者に「この人を採用したい」と思わせる職務経歴書を作成しましょう。
うまく書けるか不安だな…
次は、職務経歴書を書く際に気を付けたいポイントについて解説するよ
3. 職務経歴書を書く時の注意点
職務経歴書の作成にはいくつか注意点があります。
ここでは、職務経歴書を書く際に押さえておきたい3つのポイントを解説します。
- 長すぎる or 短すぎる記載を避ける
- レイアウトと見やすさを工夫
- 応募先のリサーチは入念に行う
注意点1: 長すぎる or 短すぎる記載を避ける
職務経歴書は「情報の適量」が大切です。長すぎると読み手が内容を把握しにくくなり、短すぎると重要な情報が伝わりません。
このように簡潔すぎる記載では、どんなスキルや経験を持っているのかが伝わりません。
必要な情報を具体的に記載することで、あなたのスキルが明確に伝わります。
注意点2: レイアウトと見やすさを工夫
職務経歴書がパッと見て読みやすいかどうかは、採用担当者の印象を左右します。内容はもちろんですが、適切なレイアウトを心がけ、視覚的にも配慮をしましょう。
ポイント:
- セクションを区切る(例: 職務概要、職務経歴、主な実績、スキル)。
- 箇条書きを活用して、内容を簡潔にまとめる。
- 行間やフォントサイズを調整して、すっきりとした見た目を意識する。
テンプレート例:
【職務概要】
理学療法士として10年以上の経験を有し、高齢者施設でリハビリ業務や地域貢献活動に従事。特に在宅復帰を目指した包括的なケアに注力してきた。多職種連携や患者・家族対応を重視し、2020年からは主任理学療法士としてチームをまとめる役割を担っている。
【職務経歴例】
期間: 2015年4月~2023年3月
施設概要: 100床規模の介護老人保健施設。リハビリスタッフ10名在籍。
雇用形態: 正職員
配属: リハビリテーション課(主任理学療法士)
業務内容: 入所者リハビリ業務、在宅復帰支援、地域貢献活動
【主な実績】
・退院支援プログラムに携わり、在宅復帰率を10%向上。
・リハビリ記録の電子化プロジェクトを主導、1日あたりの記録時間を20分短縮。
・地域貢献活動の一環として介護予防教室の企画を担当し、参加者満足度97%を達成。
【スキル】
・介護予防教室の企画及びご家族への介護指導経験
・スタッフ指導や業務効率化におけるリーダーシップ能力
・パワーポイント等を使用したプレゼン資料作成
注意点3: 応募先のリサーチを入念に行う
先ほどもお伝えしたとおり、応募先の施設や企業が求めるスキルや経験を反映させることが、刺さる職務経歴書の作成に重要です。同じ職務経歴書を複数の応募先に使い回すのは避け、ニーズに合致した内容を記載しましょう。
- 公式ウェブサイトや採用情報を確認
採用ページや事業内容、理念などを調べ、組織の方向性を理解します。 - 求人票の内容を精査
募集背景や求めるスキルをしっかり読み込み、自分の経験がどこで役立つか考えます。 - 口コミサイトや業界の声を調査
職場環境や業務内容に関する実際の情報を収集します。 - 同じ分野で働く知人や元従業員に相談
具体的なエピソードや内部事情を聞き出すことで、より適切なカスタマイズが可能になります。
あとは裏技ですが、見学に行って採用担当者に直接聞く、という方法もアリです。
見学に行く時にも、公式ウェブサイトや求人票をよく読み込むことはとっても重要になりますよ。
これから(もしかしたら)一生お付き合いする職場ですので、相手のことはよーく調べておきましょうね。
自分の強みが分からないときは?
ここまで読んで、
そもそも誇れるスキルや実績なんてないよ。
応募先に合わせて内容変えるなんてムリ〜
と感じている方も多いかもしれません。そんな時に頼りになるのが転職エージェントです。
私は転職エージェントに伴走してもらって、職務経歴書を完成させたよ
転職エージェントを活用するメリット
- 自分の強みを客観的に教えてくれる
- 応募先のニーズを熟知している
- 職務経歴書や履歴書を添削してくれる
- 面接の対策が受けられる
一つ一つ解説していきますね。
1. 自分の強みを客観的に教えてくれる
転職エージェントは、あなたの経験を客観的に分析し、応募先に響く「強み」を見つけ出します。
自分では何気なく行っていた業務や経験が、実は他の療法士と比較してみると希少価値の高いスキルだと指摘されることも少なくありません。
例えばこんな感じです。
- 施設のお楽しみ会で余興を任され、職員何人かを集めて踊りを練習して披露したことがある
→ 「リーダーシップ」「企画力と実行力」 - 委員会の議事録作成を担当
→「情報整理力」「文章作成スキル」
強みやスキルを言語化してもらうことで、職務経歴書や面接でのアピールが洗練されたものになりますよ。
2. 応募先のニーズを熟知している
エージェントは、過去の採用事例や企業の内部情報を豊富に持っています。
そのため応募先で「どのような人材が活躍しているか」「どんな人材を必要としているか」を踏まえた上で、より適切な準備が可能になります。
求人票だけでは分からない職場の雰囲気や業務の詳細についてもアドバイスできます!
企業の本音や求める人物像を深く理解することで、履歴書・職務経歴書をさらに的確にカスタマイズしやすくなりますよ。
3. 職務経歴書や履歴書の添削
採用担当者に響く職務経歴書を作成するための具体的なアドバイスを提供してくれます。特に数字を用いた実績の表現やスキルの優先順位など、しっかり確認してもらいましょう。
「書類の見栄え」を整えるだけでなく「相手に伝わる内容」に仕上げてもらえるため、採用者から見ても読みやすい職務経歴書を作ることができます。
4. 面接対策のアドバイス
職務経歴書の内容を踏まえた上で、面接の時にどう表現するべきかのアドバイスを受けることが可能です。
志望動機や長所短所といったよく聞かれる質問についても、一緒に答え方を考えましょう
人に聞いてもらうことで面接シミュレーションにもなり、不安を軽減させ自信を持って面接に臨みやすくなります。
転職エージェントを上手に活用するコツ
転職エージェントのメリットを最大限に活かすには、ただ相談するだけでなく、自分の準備や工夫も重要です。ポイントは2つあります。
1. 自分の経験を振り返って伝える準備をする
転職エージェントはあなたの経験やスキルを深掘りしてくれますが、その素材を提供するのはあなた自身です。とは言えいきなり「あなたの経験を話してください」と言われてスラスラ答えられる人は稀でしょう。
まずは転職エージェントに相談する前に、こちらのワークでご自分の経験を振り返ってみてください。
自分の経験を振り返るためのワーク
- 過去の業務や経験を書き出す
職場での日常業務から特別なプロジェクトまで、具体的に書き出しましょう。 - 成功体験を振り返る
結果を出した業務や褒められた経験を記録します。 - 問題解決のエピソードを思い出す
課題を解決するための工夫や行動を書き出します。 - 仕事を通じて得たスキルをまとめる
専門的スキルだけでなく、対人スキルやリーダーシップも含めます。
こうした情報が整理ができていると、エージェントもあなたの価値を正確に理解し、より的確な提案ができるようになります。
2. 担当者との相性を重視する
担当者との相性は、転職活動をスムーズに進めるうえで非常に重要です。エージェントと良い関係を築くことで、自分の強みやニーズを正確に伝えられ、より適切な求人情報を得られる可能性が高まります。
もし「話しづらい」「意見が合わない」と感じたら、担当者を変更するのも一つの手です。
担当者変更は簡単に行えますので、遠慮なく要望をお伝えください
「担当者と合わないなら転職エージェントを変えよう」という話もよく聞きますが、そのたびに登録をやり直す必要があり時間がかかるので、私は同じエージェントで担当者を変える方を推奨しています。
「何をするか」も大切ですが、「誰とするか」もとても重要です。ここはぜひ妥協せず、納得できるパートナーに伴走してもらいましょう。
まとめ:次の一歩に向けて
職務経歴書作成には手間と工夫が必要ですが、採用者に「自分らしさ」を伝えるチャンスでもあります。
ぜひ腰を据えて、自分の経験や強みを見つめ直してみてください。
転職エージェントの助けを借りることで、転職活動の精度を上げることも可能ですよ。
まずは小さな一歩から始めてみましょう。きっと、その先に新しい可能性が待っています!
あなたの挑戦を、私も応援しています!!
それでは良き療法士ライフを!!
コメント